第166回研究例会「ケニアにおけるarts/ :フィールドから考える」 2022.11.26(土)

日時: 2022年11月26日(土) 14:00~16:00

Zoom によるオンライン開催

参加ご希望の方は、コチラ より2022年11月23日(水)24:00までにお申し込みください。例会前日までに Zoom のリンクをお送りします。

テーマ: 「ケニアにおけるarts/ :フィールドから考える」

内容:

研究発表1: 板久梓織(人類学・東京都立大学) 
「これもクリエイティビティ?: ケニアのソープストーン彫刻産業における新アイテムの生産の現状について」(仮題)

本発表では、ケニア西部グシイ地方のソープストーン彫刻産業を対象に、新アイテムの生産に関する調査報告を行う。当該地域で制作されるソープストーン彫刻は、ケニア国内外に広く流通している。新アイテムは、顧客から注文で生まれることが大半である。アイテム完成までに複数の人を介する分業制で制作されることもあり、制作地域内でアイテムは容易に模倣され、また広まるのも早い。本発表では、制作地域内における新アイテムの制作や顧客への売り込み場面に注目し、新アイテム完成の際、そしてその後に制作現場でどのようなことが起こるのかを報告する。

研究発表2: 吉田優貴(文化人類学・東京外国語大学AA研) 
「五感を包摂する音楽経験:ケニアの聾児の躍り/踊りを出発点に」

音楽経験において、聾者は「聴覚の欠如」というハンデがあるとみなされがちである。しかし、ケニアで聾児たちが自由に愉しげに躍るさまを、私は何度も目撃した。無論、そこに伴奏はない。
これまで私は、ケニアの聾児の躍りについて、リズムにのみ着目してきた。その点で、音楽=音の世界という縛りから解放されておらず、聾児たちの躍りの本質を掴みきれていなかった。
本発表では、ケニアの聾児の躍りを議論の出発点にしつつ、聴者も経験できる、聴覚に必ずしも依存しない音楽的事象を紹介する。そのうえで、音楽経験を、アリストテレス以来の五感概念に基づいて捉えるのではなく、五感を包摂する経験として捉え直すことを試みたい。

担当理事: 柳沢史明、海野るみ